不動産登記(抵当権設定・抹消)

不動産登記は、大切な財産である土地や建物の所在、面積等の物理的な状況はもとより、所有権や担保権等の権利を登記簿に記載して公示することにより、国民の不動産取引の安全に寄与する重要な制度となります。
当司法書士法人では、取引や相続等、不動産を巡る様々な権利変動について、登記に関する手続きの専門家として、その権利を安全な形で完成させる役割を担います。まずはお気軽にお問合せください。

所有権移転登記

fudousan02所有権移転登記とは、不動産の売買、贈与、財産分与などの原因によって不動産の所有者(所有権者)が変わった場合などに行う登記になります。この所有権移転の登記をせずに、そのまま放置しておくと大変な事態を引き起こしてしまい兼ねません。
例えば、売主が事情の知らない第三者に、もう1度その不動産を売却してしまい、その第三者が先に所有権移転登記をしてしまうと、その不動産は後から購入した第三者の所有物になってしまうからです。
不動産を購入したり、取得した場合、1番大事な手続きは所有権移転登記といっても過言ではありません。
不動産は非常に高額な財産であるため、こうした手続きが法律で決められております。
しっかりと手続きを行いましょう。

所有権移転登記の大まかな流れ

  1. fudousan01依頼者が、不動産を購入するために売買契約の締結および手付金の支払いを済ませます。
  2. 司法書士に残金決済および所有権移転登記の手続きの相談および依頼をします。
  3. 司法書士が売主および買主の意思を確認し、必要書類の収集および作成などの手続きを行い残金決済に向けての準備をしていきます。
  4. 残金決済日に司法書士が権利証(登記済証・登記識別情報)や印鑑証明書などの必要書類の確認をした後、残金の支払いと鍵の引渡し等が行なわれ、当事務所が法務局(登記所)に所有権移転登記の申請をいたします。
  5. 司法書士から手続が完了した後の書類を受け取ります。

所有権保存登記

fudousan03所有権保存登記とは、建物を新築した時や新築のマンションを購入した時に行う登記申請になります。
建物を新築した場合、完成から1ヵ月以内に建物の表示登記をすることが義務付けらております。これは、新たな不動産が生まれたことを公示する手続きです。
この建物の表示登記が完了した後に、当該建物が自分の所有であることを公に示すために行う申請が、所有権保存登記の申請となります。

※住宅ローンで住宅を購入される場合は、抵当権の設定登記も必要となります。

抵当権設定登記

fudousan04-2抵当権とは、わかりやすくいうと債権を保証するための担保のこと。
一番身近なケースでは住宅ローンの場合が考えられます。金融機関で住宅ローンを組み、マイホームを購入した場合、通常その住宅の土地と建物には抵当権が設定されます。

銀行は貸した住宅ローンがきちんと返済されないと困ります。ですから、債権を保全するために、土地と建物に担保として抵当権をつけて、抵当権者としての権利を持つのです。家の購入者が住宅ローンが返せなくなってしまった場合は銀行は抵当権を実行し、家を売却(競売)して、債権を回収することになります。

抵当権を付けると必ずするのが抵当権設定登記です。
抵当権の登記は登記簿の乙区に記載されることになります。住宅ローンを返済中の人が自宅の登記簿を見ると、乙区のところに、「抵当権設定」と記載されていて、抵当権者××銀行などとなっているのを見ることができるでしょう。これは、不動産の抵当権は××銀行がもっていますので、「債務者が返済が出来なくなったときは、××銀行が優先的に債権を回収します」ということなのです。

抵当権抹消登記

fudousan06-2抵当権とは、一般的なケースで考えると、個人の方が住宅ローンを使って不動産を購入する際などに多く登場する言葉になります。
住宅ローンの申込の際に、銀行などの金融機関は不動産に抵当権を設定することを通じて担保物件を押さえ、これによって取引の安全性を図ったうえで、個人の方にお金を貸す契約をします。
抵当権は、ローンの支払いが滞りなく完了すれば、問題はありませんが、もしもローンが支払えなくなった際に、銀行は優先的にこの不動産を売却してお金に換えることができる権利でもあります。当然ながら、約束が守れないと大変ですね。
土地や建物を担保に入れる場合、所有者とお金を貸した側が法務局で「抵当権の設定」を申請することになりますが、この抵当権設定の登記は、お金の返済が完了すれば勝手に消滅するようなものではありません。ですから、「抹消登記」をしなければなりません。

抵当権抹消登記とは

抵当権抹消登記とは、抵当権を抹消するための登記手続きになります。
抵当権設定登記は、自動的に消える(抹消される)ものではありません。登記手続きが完了してから、ようやく抹消されるものです。
住宅ローンの完済等、借入金を全額返済されたら抵当権抹消登記を必ず行なうようにしましょう。

抵当権抹消登記を忘れると・・・

登記をせずに放置してしまうと、そのままでは不動産のご売却や不動産担保を利用しての新規の借入れを行うことができません。また、金融機関の資格証明書の有効期限(発行日から3ヶ月)が過ぎると、新たに取得しなければなりません。また、ご所有者の方が亡くなられると、相続登記を申請してからでないと抵当権の抹消登記ができないので、時間もお金も余分にかかることになってしまいます。
以上から、抵当権抹消登記は早く済ませましょう。

手続の流れ

  1. fudousan08金融機関から渡された抹消登記書類の確認をします。
  2. 当事務所で抹消登記の申請書類一式を作成します。
  3. 法務局へ申請
  4. 登記完了後、法務局から書類を回収し、登記事項証明書にてきちんと抹消されていることを確認します。